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映像・演劇・声優用オリジナル脚本から抜粋

短編映画用作品『笑い重ねて』から

末野「えーよ、気にしないで。気安いのが僕の信条ですから」
井吹「スエットだけに・・でしたっけ」
末野「お、知ってくれてましたか。・・意外とフリートークは問題なくいけそうですね」
井吹「あ、そうですか。
   俺はずっとピンでやってたから、そう言ってもらえると助かります」
末野「へー、なんでお笑いの世界に入ろうと思ったんですか」
井吹「いや、なんか、TVのお笑いの人を見てるとスゲエカッコよくて、
   俺もそこでなら主役になれるんじゃないかな、と」
末野「おー、君も現実に不満を抱いて、その救いをお笑いに求めたタイプか」
井吹「スエットも?」
末野「うんにゃ。僕は漫才に憧れてね。
   一人よりも二人の方が凄いお笑いができると思って」
井吹「なるほど」
末野「ピンが駄目って言ってるわけじゃないよ。実際、今はピン芸人だしね」
井吹「お互い、このオーディションが正念場みたいですね」
末野「そうだね。ここでも勝って、次でも勝って、ずっと勝ち続けるしかないやね」
 
2020年02月10日 16:01

舞台用脚本『人生イロイロ』から

秋良「ほんの少し、効果ありか」
夏輝「夏輝ちゃんの最高の笑顔、プライスレス」
秋良「いや、俺のコーヒーとサービスのおかげだ。・・よし、畳みかけよう」
夏輝「は? 畳は張るもんじゃない」
秋良「うん、そうだね。夏輝、音楽かけてくれ、景気の良い奴」
夏輝「はいよ」
――音楽かける夏輝。流れたのは暗い曲(森田童子など)。
一瞬、聴き入ってから我に返る夏輝。照明の暗さマックス。
秋良「! 今のなーし!!!」
――大声に緩和されるように暗さが初期状態。
秋良「何で森田童子なんだよ」
夏輝「ラジオに聴いてよ」
秋良「うん。・・どうして?」
夏輝「良い曲だから(下手な腹話術)」
秋良「それは否定しない。・・くそー、どうすれば」
夏輝「何、一人で盛り上がってるの」
秋良「ここはお前にかけるしかないか」
 
2020年02月10日 15:54

ボイスドラマ用作品『空と白の狐』から

狐道01b'
白星(晴明は死んだ。だが、俺の瞳から復讐の紅き瞳は消えぬ。そして、紅の瞳からも。
  何故だ? 何故、俺たちはあの頃に戻れない)
紅 (晴明は死んだ。でも、復讐は終わらない。人の世に拭えぬ恐怖を刻むまでは。
  あの頃に戻りたい。けれど私の中の魂がそれを許さない。・・ねえ、母さま)
 
――深い山中。
晴明「・・ここまでだな、化生よ。最早、逃げ場はないぞ」
妖狐「そのようだ。だがな、人間よ。何故、妾を追いやらう?
妾の加護を失えば、近衛を病から救う術はないのだぞ」
晴明「ふん、俺を徴用せぬ皇などいらぬ」
妖狐「それが本音か。さもしいな」
晴明「人とはさもしいものよ。半分の血しか持たぬ俺でもそれは身に染みている」
妖狐「半分・・
   そうか、葛葉が人間との間に子を設けたと聴いてはいたがお主がそれとはな」
晴明「そうだ」
妖狐「名は?」
晴明「安倍晴明」
 
2020年02月10日 15:48